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木下 正弘
JAERI-M 82-185, 41 Pages, 1982/11
本報は、多成分分離カスケードのコンピューターシミュレーションに関する著者の現在までの研究成果を系統的に整理したものである。1つの結論として、分離係数の大きい場合にでも適用できる非常に強力なシミュレーション手法が開発されている。その手法は、段間流量及び段分離係数(上昇流と下降流の組成の関数となっていてもよい)が計算の入力となっている場合に有効である。シミュレーション手法の適用例として、多孔質隔膜法による水素同位体分離カスケードシステムの定常シミュレーションが行われている。フィードの条件及び希望出力条件を例として与え、システムのシミュレーションを行い、システム構成及び設計・操作変数の値の決定がなされている。
木下 正弘; 成瀬 雄二
Nuclear Science and Engineering, 82, p.469 - 475, 1982/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.3(Nuclear Science & Technology)段間流量及び段分離係数が計算の入力となっている場合に適用できる多成分分離カスケード用の数学的モデル(我々が以前に開発したもの)の大幅な改良を行った。多変数のニュートン・ラフソン法によるくり返し計算をより効率的に行なうため、独立変数の数を大幅に減少させた。特に、段分離係数が上昇流と下降流の濃度の関数となっていない場合には、1ステップ当りに必要な計算時間及び全くり返し数は、著しく減少させることができた。多孔質隔膜法によるN-O-Ar-Kr-Xe系の分離を対象としたいくつかの数値実験により、トータルの計算時間は、改良モデルにより約百分の一に短縮されることを示した。